
当クリニックの特徴
当クリニックの「高血圧症外来」では、単に血圧を下げるだけではなく、患者さん一人ひとりの体質・合併症・生活背景に合わせた診療を行っています。
- 高血圧の診断と鑑別診断
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高血圧症と診断された場合、本態性高血圧と二次性高血圧を見極めるための検査を実施します。
- 合併症チェック
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血液検査・尿検査・心電図・腎機能検査・頸動脈エコー・CAVI/ABIなどを行い、合併症を丁寧にチェックします。
- 合併症を考慮した治療
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糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞・心不全・腎障害など、すでに他の病気をお持ちの方には、合併症に配慮した薬剤選択を行います。
- 年齢やライフスタイルに合わせた治療
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若年者から高齢者まで、それぞれに適した治療を行います。
- 生活習慣全般の改善をサポート
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管理栄養士による栄養相談(減塩やバランスの良い食事)、理学療法士による運動支援、生活習慣病療養計画に基づく継続的支援として体重管理、禁煙・節酒なども重視しています。チーム医療として、医師、管理栄養士、理学療法士、看護師、臨床検査技師が協力して総合的にサポートします。
高血圧症について
高血圧症とは
高血圧症って
高血圧症は、血圧が慢性的に高い状態が続く病気です。日本人では成人の約3人に1人が高血圧症とされ、最も身近な生活習慣病の一つです。自覚症状が少ないまま進行し、放置すると脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎不全など、命にかかわる合併症の大きな原因となります。いわゆる「サイレントキラー」と呼ばれる病気の代表格です。
診断
診断は外来血圧で行います。
- 正常血圧:収縮期血圧 120未満 / 拡張期血圧 80未満
- 高値血圧:120〜139 / 80〜89
- 高血圧症:140 / 90以上が持続
分類
高血圧症には大きく2つのタイプがあります。
- 本態性高血圧症:特別な原因がなく、食生活・運動不足・肥満・ストレス・遺伝など生活習慣が関わるタイプで、高血圧症の9割を占めます。
- 二次性高血圧症:ホルモンの異常(原発性アルドステロン症・クッシング症候群など)、腎臓の病気、睡眠時無呼吸症候群などが原因で高血圧になるタイプです。
症状
多くは自覚症状がありません。気づかないうちに血管や臓器に負担をかけるため「静かな殺人者(サイレントキラー)」と呼ばれます。血圧が非常に高いと、頭痛・めまい・動悸・肩こりなどの症状がでますが、自覚症状がなくても臓器障害は静かに進行していきます。
合併症
高血圧を放置すると起こります。
- 脳血管障害(脳出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作)
- 心疾患(狭心症、心筋梗塞、心不全)
- 腎障害(腎不全、透析導入のリスク増加)
- 大動脈瘤や末梢動脈疾患

治療法
- 生活習慣の改善
減塩(1日6g未満を目標)、野菜・魚中心の食事、体重管理、禁煙、適度な運動、節酒です。当クリニックでは強制ではありませんが、希望者には栄養相談、運動支援をしています。 - 薬物療法
ACE阻害薬、ARB、Ca拮抗薬、β遮断薬、利尿薬、ARNIなどから、合併症や年齢に合わせて最適に選択します。
治療目標
- 診療時の血圧(診察室血圧):130/80 mmHg未満を目指す。
- 家庭血圧では「125/75 mmHg未満」が目標とされています。
※最新のガイドラインでは、年齢や基礎疾患にかかわらず上記と定められています
家庭血圧の正しい測り方
測定のタイミング
- 朝:起床後1時間以内、排尿後、服薬・食事前に測定
- 夜:就寝前。ただし入浴直後や飲酒直後は避けるように

測定時の姿勢と環境
- 背もたれのある椅子に座り、足は床にしっかりつけて組まない
- 測定前に1〜2分ほど安静に
- 腕は心臓の高さで、同じ腕で測定し、カフは裸腕に当てる。
- 腕の位置が低すぎたり(膝の上、垂らした状態など)すると高めに出てしまうため、注意が必要です。
測定回数と記録法
- 朝・夜それぞれ2回ずつ測定し、それらの平均値を出し、記録します。
- 少なくとも1週間、理想的には毎日測定して記録しましょう。
よくあるご質問
Q-1. 血圧は少し高いだけでも受診が必要ですか?
はい。高血圧は自覚症状がなくても動脈硬化や、腎機能障害など種々臓器に負担をかけます。早期に受診し、生活習慣の見直しや必要な治療を始めることが大切です。
Q-2. 薬は一度飲み始めると一生続けないといけませんか?
必ずしもそうではありません。生活改善で血圧が安定すれば減薬や中止できる場合もあります。ただし決して自己判断せず、医師と相談してください。
Q-3. 家庭血圧と病院での血圧が違うのですが?
白衣高血圧や仮面高血圧といったケースがあります。家庭血圧の測定記録も診断や治療評価に非常に重要ですので、受診の際には記録をご持参ください。
Q-4. 食事療法だけで治せますか?
軽度の高血圧では生活習慣の改善が有効です。中等度以上や合併症がある場合は薬物療法を併用します。
Q-5. テレビや雑誌で血圧が高めの人に良いという健康食品が盛んに宣伝されています。友人や家族から民間療法も勧められますが、それらを使っていれば薬を飲まなくても大丈夫ですか?なるべく薬は飲みたくないのですが…。
健康食品や民間療法の中には、塩分を控える工夫や野菜・魚を多くとるといった良い習慣につながるものもあります。ただし、それだけで十分に血圧を下げられる科学的根拠は乏しいのが実際です。高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞など重大な合併症のリスクが高まります。薬は「最後の手段」ではなく、種々の臓器を守るための安全策です。生活習慣の改善と薬をうまく組み合わせることで、より少ない薬で良い効果を得られることもあります。薬をやめられる可能性があるかどうかも含めて、ぜひ医師に相談してください。
高血圧症外来はこんな方におすすめです
- 健康診断や人間ドックで「血圧が高め」と指摘された方
- ご家庭で測ると、しばしば血圧が高く出る方(上が135mmHg以上、または下が85mmHg以上)
- 「薬はまだ飲みたくないけれど、血圧が気になる」という方
- 食事や運動など、生活習慣の改善を通して血圧を整えたい方
- ご家族に高血圧や脳卒中、心筋梗塞などの方がおられ、自分も心配な方
- 現在治療中だが、なかなか血圧が下がらない方
- 複数のお薬を飲んでいて、副作用や飲み合わせについて不安のある方
- 糖尿病・脂質異常症・腎臓病などを合併していて、より厳密な管理が必要な方
- 高齢で「フラフラする」「夜間トイレが多い」など、血圧の薬の調整に悩んでいる方
高血圧は自覚症状が少ないため、知らないうちに心臓や脳、腎臓に負担をかけてしまうことがあります。
当クリニックでは、お一人おひとりの生活スタイルや体調に合わせて、無理のない血圧管理を一緒に考えていきます。
まとめ
高血圧症は放置すると生命機器を招く大きな病気につながりますが、生活習慣の見直しと適切な治療で予防や改善が可能です。
当クリニックの高血圧症外来では、原因の精査から生活指導、薬物治療までトータルでサポートいたします。お気軽にご相談ください。


